五島トライアスロン完走を目指す1月・2月の過ごし方
6月(2020年は6/21)の五島トライアスロンで完走を目指す方に、トレーニングの組み立てを紹介していきます。
1.ロング初完走を目指す練習とは(復習)
2.11月~12月にやったこと
3.1月~2月で引き上げる能力
4.1月~2月の練習例
5.まとめ
1.ロング初完走を目指す練習とは(復習)
ロングの完走のためにどのような練習をするか、まず復習しましょう。こちらの記事を御覧ください。
初ロングで五島を完走できるプランを作ってみた
初めてロングに挑戦する方の参考になればと、五島トライアスロンA(日本ウルトラロングディスタンストライアスロン選手権)に出場して完走するためのトレーニングプランを作成しました。
「週10時間~12時間の練習を、レース強度中心で組み立てる」でしたね。
2.11月~12月にやったこと
上記の記事では「1月1日から開始でいいですよ」と書きましたが、全然運動してない人は年内に動いておいて下さいね、と書いてました。
五島トライアスロン完走を目指す11月12月の過ごし方
6月の五島トライアスロンで完走を目指す方は、半年前の11月12月にどんな練習をしておけばいいのか?具体的な例を説明しました。自分の練習と比較してみて下さい。
年内のうちに構築して欲しいもの
・週6日運動する生活習慣づくり
・平日1時間、休日2時間の運動時間確保
・続けて2時間程度運動できる体力
1月~2月で引き上げる能力
では、本格的スタートです。
1月~2月では、どんな能力を引き上げるべきなのでしょうか。
トライアスロントレーニングバイブルによれば、トレーニング初期で引き上げる能力は次の3つです。
・有酸素持久力
・筋力
技術
スイム、バイク、ラン、それぞれで、その動作の技術を向上します。
技術は、「動作の習得」だけでなく、「その動作をするための筋肉の発達や柔軟性向上」が含まれます。
どのように技術習得を行なうのか
・「スピード練習」によって関節の可動域や筋力を向上する
・「繰り返し」によって動作の再現性を上げる
ドリルは、各種目の動作の一部分を切り取って繰り返すことにより、その動作の改善や習得を目指す目的で行います。
スイム・・・キック、プル、片手プル、サイドキック、スカーリング等
バイク・・・片足ペダル、高ケイデンス、エアペダル等
ラ ン・・・スキップ、バウンディング、腿上げ、ラダー等
スピード練習は、競技能力の高い選手だけが行なうものと思われがちですが、そうではありません。
ハイスピード、ハイパワーで動く時には、広い可動域や筋力を必要とするため、スピード練習を行なうことによって技術を向上させられる効果があります。
ただし、スピードやパワー向上が主目的ではないため、短時間でレストも長くし負担が少ないように行います。
技術は忘れやすく、また悪い動作を覚えてしまいやすいため、技術を向上させる期間には練習頻度を上げることが有効です。
1回の練習時間は短くてもよいので、3種目それぞれ週に3回以上の練習機会を確保したいところです。
特に苦手・未熟な種目については、他の種目の頻度を下げてでも頻回に行なうといいでしょう。
有酸素持久力
長く運動し続けられる能力を向上します。
この能力は、3種目それぞれで向上させる必要性は低く、トータルで向上させればよいと考えられます。
つまり、スイム・バイク・ランそれぞれで長時間練習をせずとも、いずれかの種目もしくは複数種目の組み合わせで持続時間を伸ばしていくことで向上させられます。
故障しやすいランの持久練習は控えめにし(2時間までが望ましい)、
故障しにくいバイク練習を中心に持続時間を伸ばしていくといいでしょう。
筋力
筋肉量および筋出力を向上させます。
ただし、ロングトライアスロンにおいては、主に「長く運動を継続できる筋肉の耐久性」を向上させる目的が大きいと思います。
いたずらに筋肥大をすることは、重量増およびエネルギー消費量の増大に繋がり、ロングトライアスロンにおいてはマイナスとなると考えられるためです。
しかし、筋力は筋肉量と比例するため、ラン出身選手などで現在の筋肉量が少ない場合には、重量増を恐れずに筋量アップさせることをお勧めします。
それにより、バイク後半での出力低下や、ランで動けなくなると言った事態を回避できる可能性があります。
1月~2月の練習例
トレーニングの組み立て例
3種目で極端に苦手種目がない場合、1週間で各種目3回、合計10時間~11時間のトレーニングを目安にして組み立てましょう。
1月の週の組み立て例(週10~11時間)
月:スイム(持久)、ラン(技術)
火:バイク(技術)、筋トレ
水:スイム(技術)、ラン(持久)
木:オフ
金:スイム(技術)、筋トレ
土:バイク(持久)
日:バイク(持久)、ラン(持久)
平日は1回あたり40分~50分で十分。ランの持久練習だけ工夫して90分程度の時間を取りたいところです。
土日でじわじわと持久力の積み上げをはかります。3時間から始め、1月中に4時間、2月には5時間まで増やします。
極端に苦手種目がある場合(特にスイム)は、週に5回を目標としてトレーニングを行いたいところ。
内容は、毎回「技術+持久力」で、練習の中に必ずドリルかスピード系いずれかを実施します。
筋トレ例
筋肉量が少ない場合は、1月~2月中に筋量アップをはかりましょう。
週2回、ウエイトを持って、以下のようなトレーニングを行います。( )内は主に鍛えられるところ
・スクワット(脚全体、臀部)
・デッドリフト(脚全体、腸腰筋、臀部)
・リバースランジ(臀部)
・ローイング(広背筋)
・ベンチプレス(胸、上腕)
・サイクルクランチ(腸腰筋、腹筋)
・ツイスト(腹斜筋)
・プランク(腹筋)
重量や回数、セット数は、
・10回程度で限界が来そうな重さ(片脚種目は左右で1回)
・もう無理と思ってから2回挙げる
・2~3セット
あたりを目安にするといいでしょう。
自重ではなくウエイトを持ってのトレーニングを強くお勧めします。効率がいいだけでなく、筋肉の「時間耐久性」が向上する実感があります。
ジムのフリーウエイト利用(かつ、最初だけでもトレーナーの指導を受ける)が望ましいですが、ジムに行かない場合は自宅にウエイト(ダンベル等)を購入する必要があります。
種目別に取り扱う重量が異なり、また、取り扱える重量が上がっていくため、決まった重量ではなく重さを変えられるものでなければ際限なくダンベル数が増え続けてしまいます。(実際には増やさずに軽いままやって効果が上がらないという人が多いと思いますが・・・)
値段は高いですが、「アジャスタブルダンベル」の購入を検討してみてください。およそ2kg~20kgまでダイヤルを回すだけで変えられるため、様々な種目に対応できます。
ちなみに私が使っているのはこれなのですが、大人気で欠品しており入荷は3月末とのことです。
3月に入ると、もう筋力向上をはかっている余裕がないので、1~2月の間にしっかり筋トレを行っておきましょう。
なお、すでに筋肉量が十分で増やす必要はない場合は、回数を半分に減らし2セットにすると、筋肥大が起こりにくくなると思います。その場合でも重量は落とさない方がいいです。
まとめ
基本的な技術を「スピード練習」で身につけよう
持久力をじわじわ伸ばしていこう
筋量が不足している人は2月までにしっかりつけよう
2月末には「5時間続けて動ける体力」の構築ができていること、が目安です。
では頑張りましょう!(^^)
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