持久系アスリートが一日に摂るべきタンパク質量は、何グラム?

補給・栄養研究

ボチボチ食事関係のネタを追加していこうと思います。
もちろん、市民アスリートに役立つものを。

小難しいことを分かりやすく台所に立ったこともない男性でもできるメニューを、というコンセプトで書いていきたいと思いますので、「難しい!」と思ったらどうぞご指摘お願いしますm(_ _)m

まずは、基本の栄養素の話から。今回は、筋肉を作り維持するタンパク質です。

トレーニングに見合ったタンパク質量、摂ってますか??

成人が一日に摂るべきタンパク質量は、男性が60g、女性が50gとされています。

厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要
※PDFファイルです。P8が該当。

しかし、我ら日常的に運動をしている市民アスリートには一概には当てはまらず、これを超えて摂取した方が身体づくりに有効です。

ウィダーのサイトに以下の様な表が掲載されていました。トレーニングの種類別に、タンパク質摂取量の目安を表したものです。

weider

ここをご覧になっている方は、主にトライアスロン、自転車ロードレース、マラソンの市民アスリートだと思います。トレーニングのフェーズにも依るでしょうが、「持久性トレーニング」1.2~1.4g/体重1㎏、を適用していいかと思います。

55kgの私は、1日あたり66g~77gの摂取が適正となります。「成人女性一律50g」では足りません。
65㎏の男性は、78g~91gです。

この範囲の摂取ができているかどうか、確認してみましょう。

 

普段の食事でタンパク質は足りているのか?

一般的な3食の例をあげてみます。

朝食)食パン6枚切り1枚、バター、ジャム、カフェオレ
昼食)サバの塩焼き弁当(ご飯250g、さばの塩焼き、卵焼き、いんげんのごま和え、きんぴらごぼう)
夕食)肉野菜炒め、ほうれん草の胡麻あえ、じゃがいもと玉ねぎの味噌汁、米飯160g

だいたい1800kcalのメニューです。
ざっと3大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物)の量を計算すると、

タンパク質:54.7g
脂 質:69.3g
炭水化物:240g

となりました。タンパク質は20~30g足らないですね。

では、タンパク質を意識してガッツリ食べてみます。

朝食)食パン6枚切り1枚、目玉焼き、ヨーグルト(加糖)、カフェオレ
昼食)定食屋でから揚げ定食(鶏もも肉から揚げ5個、キャベツ100g、ご飯180g、豆腐の味噌汁)
夕食)豚の生姜焼き(豚もも肉100g)、ほうれん草の胡麻和え、大根サラダ、しじみの味噌汁、米飯160g

カロリー1900kcalくらい。3大栄養素はこのように。

タンパク質:80.8g
脂 質:80.1g
炭水化物:210g

油まみれです(^^;
まあ唐揚げを選択しているせいもありますが、このように、タンパク質を摂ろうとすると脂質も多くなりがちなのです。

 

自分の食事の傾向を知ろう

上の量はほんとに一例。実際に食べている量とはかけ離れているかもしれません。

たった数日でいいので、以下のようなサイトを使って自分の食事の計算をしてみることをお勧めします。そして、だいたいの傾向を知りましょう。自分の日々の食事で、何が、どれだけ足りないのか、摂り過ぎなのか。

<栄養計算サイト>

カロリーslism
http://calorie.slism.jp/
量を指定して簡単に計算ができます。単品で調べたい時は便利。
食べた献立を追加していくと、一食の栄養量も自動的に計算してくれます。

あすけん
http://www.asken.jp/
私が栄養管理に使っているのはこちら。
身長・体重・減量目標に合わせた食事の過不足がチェックできます。
継続して管理したいならいいと思います。
(ただし、アスリート向きではない。運動の消費カロリーを摂取目安量に反映してくれないので。)

簡単!栄養&カロリー計算
https://www.eiyoukeisan.com/
同じく食事や食材を検索して量を入力して追加していくと、栄養素量を計算してくれます。
写真でだいたいの量を把握できるので、食事のグラム数が全く分からない時に参考になります。
ただ、ちょっと分類が細かいので、あまり見やすくはないです。

傾向として、女性はタンパク質の摂取不足になりがちです。「肉(とそれに付随する脂)は太りそう」なイメージからでしょう。まあそれも昨今の糖質オフブームで改善されてきているようですが。
男性は若いうちは十分に摂れていても、40代50代になると肉ガッツリ系の食べ物がしんどくなり、女性同様不足がちになります。しかしマスターズ世代ほど意識してタンパク質を摂らなければいけません。
痩せていく筋肉を維持し、年々落ちていく代謝を上げるためには、十分なタンパク質量が必要なのです。
また、昼食で外食することが多く、ラーメンやカレーを選択してしまう人もタンパク質不足に陥っている可能性が高いです。

 

不足していたら、何をどうやって足すか?

以下は私の例です。私はタンパク質摂取量を意識して摂っているので、だいたい毎日70~80gは摂れています。
赤字の部分が意識して足している部分。特にお弁当用のタンパク質おかずは家族の食事とは別に作って毎日追加しています。

朝食)(トレ直後)バナナ、牛乳、ご飯100g、納豆、生野菜、温野菜、ヨーグルト
昼食)(お弁当)ご飯100g、梅干し、生野菜、野菜のおかず、サラダチキンやミートローフ、インスタントの味噌汁
間食)(トレ直後)おにぎり(ご飯100g、鮭や梅)
夕食)ご飯100g、生野菜、野菜のおかず、牛豚鶏の脂肪少な目の部位と野菜のおかず、豆腐

毎日栄養摂取量を計算して不足分を食べられればいいのですが、そうもいきません。計算も管理も面倒ですし、「今日は今のところタンパク質が20g足りないから今すぐおかずを増やしてくれ」なんて言おうものなら、奥さんにぶっとばされそうです(笑)

自分の食事ではタンパク質が○g足りない、とだいたい把握ができたら、その分を用意しておくと毎日無理なく摂ることができます。

具体的方法としては、一つはプロテイン。
最大のメリットは、すぐに飲めるということ。運動後、身体が必要としている時に速やかに摂取できます。最近の物は味もよく、水で溶かすタイプの物もあるのでジムやプールに持って行って簡単に飲むことができます。
また、タンパク質摂取量の把握が簡単です。

しかしそれなりにお金がかかりますので、毎日というのは厳しい。あと、味に飽きます(笑)

また、食事で摂ることでいろいろな栄養素(ビタミンやミネラル)を一緒に摂ることができるというメリットもあるので、できれば食事で補充したいところです。

動物性タンパク質(肉・魚・卵など)と植物性タンパク質(大豆・穀物・野菜など)を両方摂ること。血や肉を作るのに優秀なのは主に動物性ですが、摂りすぎるとどうしても脂質過剰になりがちです。消化に時間がかかり内臓の負担が大きいという特徴もあります。動物性と植物性を1:1で摂るのが望ましいとされています。
ちなみに、上で紹介している「ホエイプロテイン」は動物性、「ソイプロテイン」は植物性です。プロテインに頼るとどちらかに偏ってしまうという問題もあります。

次回は、私が実践している、「自分だけのちょい足しおかず」「小腹が空いた時のタンパク質おやつ」を何種類かご紹介します。いずれも安く、男性でも簡単に作れるものです。是非参考にして下さい。

お楽しみに(笑)
それまでに、食事の計算をしておいてくださいね!

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