初めてのウルトラマラソンとヒルクライムレース。今へ続く失敗(オカンブログまとめその4)

補給・栄養研究

サブフォーからその先へ。故障でロードバイクと出会う(オカンブログまとめその3)より続く

泉州マラソンが終わり、張りつめていた心が溶けて、なんだか解放されたような気持ちになりました。それまでほとんどローラーでしか乗っていなかったロードバイク。ちょっと遠出してみたいと思い立って一人でサイクリングに出てみることにします。ざっとルートの下調べをして近所のサイクリングロードを繋いで50㎞ほど走ってみました。まだシューズはスニーカーです。

ローラーでは速度は分からなかったから、初めて自分の走る速度がどれくらいなのかが分かりました。だいたい時速28kmくらいで走れていて、でも1時間もしないうちに時速25kmに落ちてきました。ふんふん、スピードが出て楽しいからと重いギアでぐいぐい踏んでいるとあっというまに脚が疲れて動かなくなるんだ。ランよりお腹が空いてくる感じも早いかも?そうか、いろいろ勉強しないとな。

翌週にはビンディングシューズでも恐る恐る乗ってみることに。近所の公園で1時間。時速30㎞を目指して、初めての「トレーニング」。

[2月29日の日記]

時速30㎞って出るかなあって思いながら1時間走ってみました!
最初はだいたいそれくらいで走れたけど、後半落ちてきて結局平均28.5km/h。
時速30㎞って難しいんだなあ。

よくよく考えたら、外で「トレーニング」として自転車乗るの初めてかも。
しんどくなってからもペース維持しようなんて考えて乗ったことないもん!
うーん、ちゃんとスポーツしてる(^^)

面白かったので結構ハアハアペースで走ってしまった。
ややキツイ、くらい。ランだとレースペースくらいの心拍かも?
次は心拍計もつけてみよう。

知らないことだらけで何から勉強していいか分からん~(汗)
まずフォーム?
フロントはずっとアウターでええの?ってかアウターが重い方?(笑)

分かんないことばっかり(笑)初心者向けロードバイク入門、一冊読もう^^;;;;;

 

外でスポーツとして自転車に乗るのは、かなり楽しかった。それまでは完全にサイクリングだったし、ローラーはエアロバイクと変わらなくて退屈。信号がなければ自転車でトレーニングできるんだ。思ったより汗かくんだ。こんなに続けて運動できるんだ。ランより心拍は上がらないけど全身の体温がじわじわ上がる感じ。でも風が当たって気持ちいいー!

うわぁ、ロードバイク、面白いなあ!

そう思ったら、途端に興味が増幅します。
せっかくトレーニングとしてやるなら、レースを目指してやりたい!!と思ってSNSで情報収集し始めました。

 

しかし分かったのは、自転車のレースはマラソンと違って集団でまとまって走るので、一人で走っているだけではレースに出るために必要なスキルが身に付かない、ということ。早朝しかトレーニングの時間がない私には、チームに入って練習するのはとてもハードルが高く、バイクレースは難しいのかと思いました。

しかしそこで、自転車同士がまとまらず単独で走れるヒルクライムレースを勧められました。固まらず自分の力で淡々と走るだけなので初心者にも挑戦しやすいと。

 

さっそく、家から15㎞ほどの距離にある大阪のヒルクライム練習のメッカ「葡萄坂」に連れて行ってもらってどんなものか初体験。(距離3.8km、平均斜度7.4%、最高斜度12.3%)

とにかくメチャクチャ肺が苦しくて、心臓の鼓動が大きくて、酸素が足りない!!大きく咳込んで苦しくて苦しくて、経験したことのない苦しさだったけど、足を着かずに登れた。登っている最中は「ありえん!この苦しさ、無理!!」と思ったけど、終わってみたら不思議な感覚・・・。また、やってみたい・・・。

レース目指して練習してみるか!
2か月後のヒルクライムレースにエントリーしました。

 

 

ロードバイクばかり乗っていたわけではなく、ランも続けていました。

この年が第1回だった女子だけのマラソン大会「名古屋ウィメンズマラソン」にエントリーしていました。泉州マラソンで出しきって足も痛めていたのでファンランのつもりでしたが、直前にやっぱり欲が出て自己ベストを狙いに行きます。

ところが、序盤で異変。泉州で楽だったペースがめちゃくちゃ苦しい。酸素が入って来ず、10km地点で意識が朦朧。これはだめだ、とペースを落とし、歩いたりまた走り出したりしながら、泣きながら走った42㎞でした。

タイムは4時間29分。悔しかった・・・。何がいけなかったんだろう?前の日寝られなかったこと?前の日名古屋観光で動き回ったこと?暑かったから?

失敗レースであっても振り返らなくてはいけないのは分かっていたけど、この日はあまりにショック過ぎて、忘れてしまいたいと思いました。

以降、どんなに回りが盛り上がっていても、名古屋ウィメンズマラソンには申し込めませんでした。

 

 

同じくランでも、今度は長い距離に興味が出てきます。ウルトラマラソンです。
大阪城がスタートとゴールの「水都大阪ウルトラマラニック」70㎞の部にエントリーしてみました。名古屋ウィメンズが終わった後から、少しずつ距離を伸ばして、人生最長距離のランニングに向けて練習を開始しています。

バイクのヒルクライムレース、ランはウルトラマラソン、どちらも生まれて初めての挑戦。全てが試行錯誤だったけど、毎日の練習が楽しかった。

ヒルクライムに向けては、心拍トレーニングを開始します。LTを上げる練習が適すと知り、最大心拍数から心拍ゾーンを計算して、ローラーでゾーン4のインターバルトレーニング。

ウルトラマラソンはそれとは逆で、とにかく距離を踏みました。1キロあたり6分半や7分くらいのペースで淡々と走る低心拍の練習。

バイクで高強度、ランで低強度長時間、という組み合わせで毎日朝夕の二部練習。月に40時間以上はトレーニングしていました。
一度に2つも初めての挑戦をして無謀かと思ったけれど、この時期のトレーニングがあったから、この数か月後トライアスロンにすんなりと移行できたのだと思います。

 

5月、2つの初レースを迎えます。

まずは70㎞ウルトラマラソン。練習で50km走をやっていたので、あとたった20㎞走ればいいだけ。特に不安もなくスタートしたのですが、レースでは思いもよらない困難に見舞われることになります。

補給の失敗です。

練習でゆっくりペースなら固形物も食べられていたので、せっかくだから大会を満喫しようと豊富なエイドを利用する気で何も持たずスタート。しかし、10㎞のエイドで食べた巻き寿司でさっそく胃をやられてしまいました。25㎞あたりから胃に激痛、呼吸することも苦しくなり、45㎞のエイドで仰向けに倒れ込んでしまいました。

脚はなんともない。まだまだいくらでも走れる。なのに、胃と肺が苦しすぎて走ることができない・・。補給に失敗して内臓がやられると、筋肉が元気でも競技の続行が不可能になる。

初めてのウルトラマラソンでこの体験をできたことは、これ以降の私の競技人生において大きな意味がありました。以降、レースの補給食に固形物を持つこともエイドを利用することもなくなり、練習であっても必ずジェルや果糖液などの液体を使うようになりました。

失敗をして苦しんだからこそ、ゴールの達成感はとてつもないものでした。スタートから9時間半、人生最長距離の70㎞を自分の脚で走破。
来年は、100㎞の部に、、、、とは、すんなり思えませんでしたが、ウルトラマラソンは毎年挑戦したい!こんな達成感があるもの、人生でそうそうない!と感動しました。

 

その翌週、今度は初めてのヒルクライムレースに出場します。

京都の比叡山を登るレース。8.5㎞、平均勾配約7%。
前週の9時間半に対し、今度は3~40分で終わるレースです。

自転車に乗り始めてまだ3か月、でも毎週のように南大阪の数々の峠で練習し、それなりに登れるようになってきた自信がありました。

しかし目標にしていたタイムには程遠く、そして他の女子選手に全くもって歯が立たないことに愕然としました。部門7位でしたが、6位と2分、入賞の3位とは7分も離れていました。

あれだけハアハアして、心拍ゾーンもまっかっかなのに、そこから7分縮めないと入賞できないのか・・・!

もちろん、やり切った達成感と、初めての一桁順位に心は踊りましたが、それよりも高強度の運動に対する恐怖が残ってしまいました。この分野で成長していくためには、どんなに苦しい練習をしなければいけないのか。ランで50㎞走(5時間半くらい)の練習は楽しめても、たった3.2㎞の葡萄坂が苦しくて怖い。自分の適性が見えました。

長い距離をいかにうまく進めるかを考えることが楽しい。そこに向けて進んでいこう。

 

この翌月、ついにトライアスロンを始めます。

マラソンで足を痛めてバイクに乗り出した時から、ずっと頭にありました。
トライアスロン、できるかな・・・って。

1年半みっちり走り込んできたラン、始めたばかりだけど集中して練習してきたバイク。あとはスイムをなんとかすれば、51.5kmの本格的なレースに出られる。

ネットで調べて7月の大阪舞洲トライアスロンにエントリー。準備を始めました。

 

トライアスロンを始める時に用意するもの・こと(オカンブログまとめ5)に続く

今回の内容の補足情報&解説はこちら
心拍管理&パワーメーターのススメ(オカンブログまとめその4補足情報)
・心拍トレーニングの基礎
・運動強度の設定

 

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