TrainingPeaks(トレーニングピークス)関連用語集
最近トライアスロン界ではTrainigPeaksが大流行(私の周りだけ?笑)。これから使い始める方や使い始めの方にご参考頂けそうな用語集とリンク集をまとめました。
TrainingPeaksで使われる用語集
【TSS】 トレーニング負荷
トレーニングストレススコアの略です。
トレーニングが身体に与える負荷、ね。
【荒い解説】
1時間続けられる最大の力で1時間運動したら100です。
ランではちょっと高めに出ます。(1時間で110~130)
強度や運動時間により数値が変わります。
【詳しい解説】
TSSは、トレーニングのIF(強度係数、後述)の二乗に、トレーニング時間(h)をかけ、100倍したものです。
ランはバイクやスイムより身体負荷が高いため、1.1~1.3倍で算出されます。
(コースの勾配により変動)
例)バイクでのTSS計算
FTPで1時間漕ぎ続けた場合のTSSは、
1(IF1.0の二乗)×1(1時間)×100=100TSS
FTPの70%で1時間漕ぎ続けた場合のTSSは、
0.49(IF0.7の二乗)×1(1時間)×100=49TSS
70%(FTP200wの人でNP140w)だと、2時間チョイやらないと100TSSにはならない。
1日100TSS積むというのはそう簡単なことではないと分かります。
【CTL】 体力の値
【荒い解説】
CTLは、過去42日間のTSSの平均値です。(TrainingPeaksの場合)
つまりCTLとは、「過去6週間のトレーニング実績を1日平均で表すもの」です。
過去6週間で、平均して1日あたり100 TSSのトレーニングをしてきた人が、CTL100なのです。
前項で、TSSは1時間続けられる最大の力で1時間運動して100と言いました。
そんな超ハードなトレーニング1時間を毎日続けることなんかできないから、1日100TSSの人は毎日90分から2時間位のトレーニングをしてるんでしょう。
もしくは平日は1時間だけど土日で3時間ずつとかね。
週間700TSS。
それぐらいのトレーニングを積んで、CTL100という数字が出せるのです。
【詳しい解説】
CTLは、42日間のTSSの指数加重平均です。
42日間のTSSの平均値なのですが、より最近の値の方が(42日前より1日前の方が)重く計算されるようになっています。
なので、42日間毎日100TSSの場合よりも、90→100→110と徐々に増やしていって算術平均100の場合は100CTL以上になります。
【ATL】 疲労の値
【荒い解説】
直近7日間のTSSの平均です。
直近1週間でかけたトレーニングの負荷を疲労と読み替えていますが、
疲労というほど悪いイメージのものではなく、直近でどれだけ負荷をかけられているかを見られる数値です。
【詳しい解説】
ATLは、7日間のTSSの指数加重平均です。
より最近の値の方が(7日前より1日前の方が)重く計算されるようになっています。
【TSB】 調子を表す
【荒い解説】
TSBは、前日のCTLと前日のATLの差です。
6週間の平均より、直近7日間の平均の方が高ければ、TSBはマイナスとなります。トレーニング負荷は増大していっており、身体能力を向上させられています。
逆であればプラスとなります。トレーニング負荷は下がり身体能力向上は見込めませんが、疲労が抜けているため発揮出来るパフォーマンスは高くなっている可能性があります。
つまり、
・トレーニング期間中はマイナス
・レースが近づいたり疲労を抜く時はプラス
が望ましいということになります。
練習レースではプラスにしない(疲労を抜かない)のが効果的。
【詳しい解説】
Joe Frielの記事にTSBの数値の目安が載っています。
https://www.joefrielsblog.com/2015/12/managing-training-using-tsb.html
TSB | ゾーン名称 | 説明 |
-30 | ハイリスク | ここを続けることはオーバートレーニングに繋がる。シーズン中数回、1回につき数日以内に留めること。 |
-10~-30 | 最適ゾーン | 最も効果的なトレーニングが積めている時。 |
-10~+5 | グレーゾーン | 体力改善効果が見込めない。ここに長くいないほうがよい。 |
+5~+25 | フレッシュ | 優先度Aレース直前か長い休養の時。 |
+25以上 | トランジション | シーズンオフや故障中 |
レース日のTSBは、レースの種類や距離によって適した値が異なり、個人差も大きいので個々の試行錯誤からしか判断できません。
【IF】 トレーニング強度を示す
【荒い解説】
1時間続けられる最大強度のトレーニングが1.0。
それに対する強度割合を数字で表したものです。
【詳しい解説】
IF=NP/FTPです。
トレーニングのNP(標準化パワー、後述)の、
FTP(機能的作業閾値パワー/ペース)に対する割合です。
0.75以下 リカバリー、ゾーン1
0.75~0.85 エンデュランス(持久ペース)、ゾーン2
0.85~0.95 テンポ、ゾーン3
0.95~1.05 LT、ゾーン4
1.05~1.15 短いタイムトライアル、ゾーン5a
1.15以上 短いインターバル強度、ゾーン5b~5c
【NP】 トレーニング全体の強さを表す
【荒い解説】
そのトレーニングの平均パワー、平均ペースだけでは、かかった負荷は算出できません。同じ強度で最初から最後まで運動した場合と、途中で高強度インターバルを入れた運動が、同じ負荷にはならない。
そのために、NP(標準化パワー)という計算をします。
短い時間でトレーニングを切って、強度を算出し、トータルの強度を出している数字です。
【詳しい解説】
(TrainingPeaksの計算では)
30秒の平均パワーの4乗を、トレーニング全量で足して平均を出し、4乗根を出したもの。4乗するので、高ければ高いほど結果に与える影響が大きくなります。
例えば、300wと100wを30秒ずつで1分のNPを出してみます。
300の4乗=81億
100の4乗=1億
平均は(81億+1億)÷2で41億
41億の4乗根=253
この1分のNPは253wとなります。
なお、平均wは(300+100)÷2で200wです。
そして、200wで1分の場合ももちろん200wになります。
つまり、200wで回し続けるより、300w100wのインターバルを同じ時間続ける方が、NPが高くなるということです。
IFも高くなり、同じ時間トレーニングしたときもTSSも高くなります。
まとめますと、
TSS=そのトレーニングの負荷の強さ
CTL=過去6週間のガンバリ
ATL=過去1週間のガンバリ
TSB=現時点での調子(CTL-ATL)
です!
トレーニングピークス内で使われている用語の解説でした。 また追加しておきますね。人気記事 「トライアスロンは痩せますか?」への答え
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