トライアスロン初心者だった私が3年でスイム1500m25分を切るまで

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今、私は1500mを25分ほどで泳げます。
しかし、トライアスロンをやってみようと練習を始めた時は25m泳ぐのがやっとでした。
そんな私がどうやってレベルアップしてきたのかを振り返ります。

この順番でした。

・25mから1500m泳げるようになる
・ショート大会デビュー(1500m39分)
・宮古島を目指し3000mを泳げるようになる
・3000m55分で泳げるようになる
・1500m25分で泳げるようになる

元々が持久系なためちょっと順番がおかしいところはありますが、ステップアップの内容は参考になると思います。

25mから1500m泳げるようになるまで

15年ぶりのプール

トライアスロンをやってみようと思ったのが32歳の時。その時点で最後に泳いだのは中学校の体育で(高校にはプールがありませんでした)、25mプールに入ったのが15年ぶりでした。

最初はクロールができず、クロールと平泳ぎを混ぜて25mがやっと。とにかく息が苦しくなってしまったのを覚えています。
ここから出産を挟むのですぐにはトライアスロンを始めません。

産後、運動を再開(35歳)。泳力はもちろんそのまま、25mがやっとです。
25mをひたすら泳いで、壁に着いたら完全に休み、また泳ぎ出す。ただひたすらこれだけを月に1〜2回3ヶ月ほどやりました。

足が浮けばいくらでも泳げた

トライアスロンデビューに向けて情報収集していると、トライアスロンではバイクとランのために足を温存するからスイムではキックはしないのだと知ります。
(実際はする人も多いです。キック不要と主張している方のサイトを見ただけ。)

それでは、と初めてプールに置いていたプルブイを脚に挟み、キックをしないで泳ぎ始めました。
するとそれまでの苦しさが消え、長く泳げることがわかったのです。

あっという間に400m、500mと泳げ、1500mをクリアしました。泳ぎ始めて4ヶ月後位だったと思います。

苦しくて泳ぎ続けられないならプルブイを使っていい

25mから1500m泳げるようになるまでにやったことはたった1つ。ひたすらプルブイを挟んで、キックをしないで泳ぎ続けたことです。
足を止めていれば息が苦しくならなかったし、手の動きがどうであれば前に進むかということを考える余裕も生まれました。

初心者のファーストステップとして賛否両論あるかもしれませんが、私はこの方法でまず1500mという距離に慣れました。



ショートデビュー、1500m39分

通用しなかったプールの泳ぎ

ひたすらプルで1500m泳ぎ続ける練習だけを月3回ほどして、ショートのトライアスロンデビューします。

直前にプールでタイムを測ったら1500m33分だったのですが(もちろんプル、ノーキック)、本番は39分かかりました。人の手が当たる、波がある、進んでいる方向が分からない、、、全てが怖くて何度も止まり、平泳ぎもしました。

プールの泳ぎが全く通用しなかったのです。
スイムな制限時間が45分でしたので結構危なかったです。
今の練習ではだめなのだ、と気付きます。

宮古島を目指し3000m泳げるようになるまで

ショートデビューのすぐ後に宮古島トライアスロンに申し込みました。スイムの距離は倍の3000mです。ここから、やっと月額のジムに申し込み、定期的にスイム練習をするようになります。いろんな試行錯誤をしました。

1.泳ぎの勉強をした

きっとただ泳いでいるだけではだめなのだと、図書館に行って水泳の本を全て借りて片っ端から読みました。
抵抗の少ないストリームラインと言う形があることを知り、手のかき方やキックのやり方などを頭に叩き込みます。

それを意識して泳ぎに行くとびっくりするほど泳ぎが変わりました。

2.練習メニューを作った

勉強して、長い距離を泳ぎ続ける練習は練習効率が悪いと言うことも知り、練習メニューを組み立て始めます。
1500m続けて泳ぐのではなく、50mや100mに区切って途中休憩して、常にいい泳ぎができていることを意識しながら泳ぐようになりました。

この効果はすぐ現れました。いつも長い距離泳いでいたので後半ではただ手を動かしているだけになっていたのです。徐々に体が良い泳ぎを覚えていきました。


3. ゼロポジション導入

フォーム矯正用水着ゼロポジションを購入して使い始めたのもこの頃です。浮力のあるスイムパンツを履いてお尻を浮かせ、ブルグイを挟まなくても沈まず泳げるようになります。

毎回ではなく2回に1回ほどの利用でしたが、この効果は大きかったと思います。プルを挟んでキックしないとどうしても身体が揺れてしまったのですが、ゼロポジションを履くと浮かせてくれながらもキックができるので、うまくバランスをとることができたのです。その泳ぎをその後ゼロポジションを脱いだ時も覚えていました。

宮古島の発表がある直前12月、初めて3000m泳ぎ続けることができました。59分40秒でした。
ですが泳ぎ終わった後プールサイドに上がって座り込んでしまうほどぐったりでした。

そうして準備をしていた宮古島トライアスロンでしたが、悪天候のためスイムが中止となり宮古島の海で泳ぐことはできませんでした。

しかし今思えば、あの泳力ではスイム完走は難しかったのではないかと思います。

3000m55分で泳げるようになるまで

翌年は宮古島に落選、初めて五島トライアスロンに申し込みました。スイムの距離はさらに伸び3800mです。このあたりから泳ぎが変わり始めます。ただゆっくりと長く泳げればいいという考えから、効率よく楽に泳ぐにはどうすればいいかを意識し始めました。

4.ツーキックに変えた

ロングディスタンスでは省エネで泳ぐことが重要と知り、それまでやっていなかったツービートキックを導入します。

最初はなかなかタイミングが合わなかったのですが、「歩くように動けば良い」とわかり、1かき1キックを習得しました。

これにより、
・運動強度が下がり
・その分プルの強度を上げられるようになり
・プルと脚を合わせることで推進力が爆上がりし
一気にペースが上がりました。

5.フラットスイムでレベルアップ

この本を読んで泳ぎがレベルアップしました。

この本にならい、水中で息を止めるようになり、2キックの足を同軸に変えました。(右手かきで右脚キック)

それにより、かいた後に伸びる距離が一気に伸びてかなり楽に泳げるようになりました。

続けて3000mを55分で泳げるようになりました(100あたり1分50秒ペース)。
ここまで、泳ぎ始めてから約2年です。

初めての五島トライアスロン、スイム3800mは74分でした(100mあたり1分56秒ペース)



1500m25分で泳げるようになるまで

はじめての五島トライアスロンが終わってから、転機が訪れます。

6.八田さんのブログとの出会い

八田さんのこの記事が私の泳ぎに一番の転機をもたらせます。何度も何度も読み込んで泳ぎをイメージしました。
「フェルプス的なクロール」のより正しい分析 〜ハッタリ選手新泳法を説明しちゃうぞ!
(ご本人、今は泳法の考え方を変えているかもですが、私は今もこれに従っています)

するといきなり100mのタイムが5秒も縮まったのです。全力で泳いで1分29秒と言うタイムが出ました。

変えたのは1点。ハイエルボーの形を作って水を後ろに押すと言う事。これをひたすら意識して練習し続けて、あっさりと100m×10本、1分40秒を達成しました。

7.インターバル練習のレベルアップ

加えて、それまで雲の上過ぎてほとんど理解できなかったハルさんのブログを真剣に読み返しました。

到底真似できないと思っていたハルさんのメニューに20秒足してやってみるなど自分の練習に取り入れたのです。
これでみるみる速くなり、100m1分30秒が続けて出せるようになりました。

1分50秒サークルにして1分40秒で何本行けるかやってみたり、全力で泳いでベストを毎回意識したり。
それまでスピード練習は一切やってきませんでしたが、1人でも必ずハァハァする時間を入れるようにしました。

8.長めの練習を入れて適用した

速い100m練習から、200、400mと距離を伸ばし、長距離の泳ぎに適用していきました。

400m5本8分サークル(6分50秒位)の日と、100m5本2セット(1分30秒目標)の日、交互でやっていた感じです。
100mなら1分40秒は簡単に出せるのに、400mになると維持出きずもどかしかったです。
落ちてきがちな後半も、ずっと形や動きを意識して泳ぐことが大事と分かりました。



9.キック練習をみっちりやった

うっかりゴーグルを忘れてしまった日があって、しょうがないからキックだけ1500mやった日があったのです。

するとその次の回から400mのタイムが5、6秒縮まりました。後半落ちなくなったのです。1500mキック練によって、キック矯正になったのでしょう。

10.とにかく毎回タイムを意識した

ひたすら100m10分のインターバルを、タイムを意識して泳ぎました。自分にとって必ず挑戦的なタイムを設定し、絶対にそれを達成する意識で毎回泳ぐ。
そのころで1分50秒サークルで1分32秒~34秒くらい。1分30秒も出せたけどそれでは4本目くらいから落ちたので、10本揃えられるようにと最初抑えてはいるなどしてペースコントロールも覚えていきました。

この時期の練習量)
・週3回
・1回1時間弱、泳いでるのは45分くらい
・2500m~2800m
・アップ400、プルとキックで600、メイン1500、ダウン200-300

ついに1500m25分を切る

初めての五島トライアスロンから半年、このようにみっちりとハードな練習をしたことで急激に成長。
2015年1月、1500mタイムトライアルで24分48秒を出すことができました。

それまで夢のタイムと思っていた25分切りに手が届いた瞬間、めちゃくちゃ嬉しかったです。
大会デビューを目指して泳ぎ始めて、約3年でした。



以上が、15年ぶりに泳ぎ25mしか泳げなかった私が3年で1500m25分を達成したプロセスです。

スクールには入っておらず独学です。
参考にしたのはハルさんのブログと八田さんのブログ。

本はこの2冊が参考になりました。今は少し泳ぎが変わっていますが、基本やイメージトレーニングにとっても役立ちました。


初心者の間はゼロポジションに助けられています。下半身が沈んで苦しくなってしまう方にはオススメです。私は3mmを使ってました。

それから5年たった今はというと、、、速くなり続ける事はなくほぼ同じタイムのままです。いや落ちてるかな(--;

理由は明確。あの頃ほどハアハアしていないし、フォームの意識も抜けています。毎回の練習であの頃のようにタイムを求めていない。
速くなるには速くなるための練習をしなければいけない。そんな当たり前のことをこの記事を書きながら思い出しました。

またあの頃の気持ちに戻れるように頑張って練習します。

これからトライアスロン目指す方に少しでも参考になりますように(^^)

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