トライアスロンはマイナースポーツ?競技人口を調べてみた

トライアスロン

5~6年前まで定員にならなかった五島トライアスロン大会の申し込みが、今年(2019年/2020年大会)はエントリー開始から1時間で定員に達した模様。
「トライアスロンの競技人口って絶対増えてるよな!」という実感があります。

有名人や大手企業の社長が挑戦したりと、「トライアスロン」のネット露出も多くなってきました。東京オリンピックでの水質問題(これはマイナス材料ですが・・)での話題もあって、一般の認知度が上がってきているように感じます。

かと言って、「トライアスロンやってます」と言うと100%驚かれるのが現状。「順番どうだっけ?」「距離は?」と雛形のような質問が続くことを考えると、まだまだメジャースポーツとは言えないでしょう。

では、果たしてどれくらいの人がトライアスロンをやっているのでしょう?競技人口を調べてみることにしました。

日本のトライアスロン競技人口・愛好者数


JTU(日本トライアスロン連合)が公式に出している数字は2013年が最新。
「愛好者数」は約37万5000人でした。

通常、
・愛好者数(趣味でその運動を楽しんでいる、月1回以上の活動がある、など)
・競技人口(競技大会に参加している)
は大きく異なりますが、トライアスロンについては「大会には出ないけど趣味で3種目やっています」についてはトライアスロン愛好者と言えるのか疑問です。
3種目続けて行うのがトライアスロンなので、それは大会でしかやりませんよね?

マラソンは、「健康のためにジョギングをするけど大会には出ない」人は大量にいますが、「健康のために3種目やっているけどトライアスロン大会には出ない」は、水泳・スポーツ自転車・ランニングそれぞれの愛好者なのでは??

定義が難しいですが、ここではトライアスロン愛好者数=トライアスロン競技人口として考えます。
その差は、「いつか大会に出るために3種目やっている」「今は大会出場を休んでいるが出るつもりである」人数の差だと思うので、それは競技人口に含めていいと思うからです。



2019年のトライアスロン競技人口を推測する

統計データなど調べましたが、JTU2013年以降のデータは見つかりませんでした。
2020年の目標値はあるのですが(競技人口5万人、愛好者数50万人)、それに対する毎年の実績報告がありません。

他国から傾向を借りてきます。
アメリカの調査会社が出しているデータが見つかりました。
Number of participants in triathlons in the United States from 2006 to 2017

アメリカのトライアスロン競技人口の増加率を見ると、2013年→2017年で110%。

これを日本にも当てはめるとしたら、2013年37万人→2017年で41万人くらいはいそうだぞ、ということになります。
1年2.5%の成長率とすると2019年で43万人というところですね。

(この成長率では2020年目標の50万人達成は厳しいですね。実際はアメリカより成長率が高いという結果になっていればいいのですが。)



他のスポーツと比較してみよう

43万人、と言われてもピンときません。
単純に人口比で考えると1000人に3人くらいですが、これもちょっと分かりにくい。
他のスポーツと比べてみましょう。

総務省統計局のデータから調べました。2016年が最新です。5年ごとの統計調査なので、次回は21年ですね。
平成28年社会生活基本調査の結果
生活行動に関する結果:スポーツ、から拾ってます。

スポーツ種類 総数 男性 女性
野球 520万人 420万人 100万人
バレーボール 280万人 120万人 160万人
卓球 480万人 250万人 230万人
テニス 340万人 190万人 150万人
ゴルフ 850万人 720万人 130万人
柔道 25万人 22万人 3万人
水泳 860万人 440万人 420万人
サイクリング 710万人 440万人 270万人
ランニング 970万人 650万人 320万人

卓球の10分の一、ゴルフの20分の一ですね。

面白いのは、水泳もサイクリングもランニングもかなりの人数がやっているのに、3種目となると一気に20分の一に減ってしまうこと。
逆に言うと、
・水泳やってる人の20人に一人はトライアスロンもやっている
・サイクリングをする人の17人に一人はトライアスロンもやっている
・ランニングする人の23人に一人はトライアスロンもやっている
といえます。

なかなかのレアキャラです。今すでにトライアスロンをやっている人は、各種目の仲間にどんどん自慢しましょう。

トライアスロンにおける男女の人口比率

上記の表から男女の比率が読み取れますが、トライアスロンはどうでしょうか?

LUMINAが2019年リサーチしたデータがありました。
https://kona-challenge.com/monthly201904_01.html

男女比、9:1だそうです。

他のスポーツと比べて「極端に女性が少ない」のも特徴ですね。

トライアスロン人口を増やす施策

2020年の愛好者数目標は50万人とのことですが、この表を見る限り50万人でもマイナースポーツに変わりなさそうです。
テニスの300万人を目指したいですね。

そのためには、大会を増やすことや、大会以外のカジュアルな練習会の開催が必要かと思います。
問題はコース。ただでさえ大会開催が難しいのに練習会となると交通規制ができずそもそもハードルが高い。

しかし、コースに出ないとできないのはゴルフも同じ。でもゴルフの愛好者は850万人もいます。

ここで提案。
ゴルフ人口は減り続け、オワコン化は明らか。

ゴルフ場開発に変わり「トライアスロン場」の開発はいかがでしょう!?
安全な水深設定の人工池、アップダウンありのバイクコース、クロカンっぽいランコース。
100人規模となれば警備も大変ですが、20人くらいのカジュアルイベントならそうでもありません。
ホテルや温泉とセットで。



以上、トライアスロンの競技人口について考察してみました。
トライアスロンはまだまだマイナースポーツなんだなあ、と実感しつつ、

トライアスロンに人生を楽しくしてもらった身として、拡大のお手伝いをしたい!という想いを強くしたのでした。

トライアスリートの皆さん、ぜひ回りの1種目だけのお友達をトライアスロン界に誘い込んでくださいね!

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