トライアスロン世界選手権に出場する方法まとめ

トライアスロン

夢見るトライアスリート「周りにトライアスロンの世界選手権に行っている人が結構いる・・・日本代表なんて遠い世界に思ってたけど実は手が届くのか??どうやったらいけるんだろう?」

そんな疑問に答えます。

・トライアスロン世界選手権の行き方がわかる
・具体的な手続きがわかる
・かかるお金が大体わかる

2017年にカナダで行われたロングディスタンス世界選手権に出場しました!その時の経験をまとめて、最新情報を添えてご説明します。

トライアスロン世界選手権(エイジ部門)の種類

JTUサイトに世界選手権ページがありますが、更新されていません(^^;(2019年12月現在、2018年の情報が最新)
ただ、どんな種類があるのかだけは把握できるかな。

・スプリントトライアスロン
・スタンダードトライアスロン
・ロングディスタンストライアスロン★
・デュアスロン(スプリント・スタンダード)★
・クロストライアスロン★
・アクアバイク★
・ウィンタートライアスロン

★の4種類は、「世界マルチスポーツ選手権」としてまとめて開催されています。

この記事では、スプリント・スタンダード・ロングディスタンスのトライアスロンに絞って説明します。

スプリント・スタンダードトライアスロン世界選手権の出場権利

・JTUが指定しているランキング対象大会で年代別3位以内に入る
 <対象大会一覧(2019年版)>
・該当年代で出場希望者が20名を超えた場合は、ポイントランキング順位が優先

絶対とは言いませんが、出場希望者は各エイジ20人超えません。なので、対象大会どれかでエイジ3位までに入れば出られる、と思っていいです。
2019年出場者一覧
2018年出場者一覧

日本代表と言っても出場にかかる費用は全て自費です。出場費用のハードルが高いんですね。

ロングディスタンストライアスロン世界選手権の出場権利

ロングエイジランキング対象大会に出場してポイントを貯め、ロングエイジランキングで各年代30位以内に入る

・五島長崎国際トライアスロン大会で
 ・Aタイプ各年代別12位以内に入る
 ・Bタイプ各年代別6位以内に入る

・2019佐度国際トライアスロン大会で
 ・Aタイプ各年代別6位以内に入る
 ・Bタイプ各年代別3位以内に入る

・該当年代で出場希望者が20名を超えた場合は、エイジランキング順位が優先

五島と佐渡は「*各年代の優勝タイムの20%以内」って補足があるんですが、「優勝タイムの120%以内」と読み替えておきます。

これまた出場希望者は各エイジ20人超えません。
2019年出場者一覧
2018年出場者一覧
一番多くて男子50エイジの10人かな(2019年)年代上の方が出場者多いですね。やっぱり費用かなと。

五島Aでロングの権利を取るのが近道

スタンダードでランキング対象大会でエイジ3位以内って結構大変じゃないですか?めっちゃトップ選手やん・・・。
スプリントなら出場者も少ないので狙い目かもしれないけど、自費で旅費出すのにスプリントはちょっと短い(^^;(スプリントメインの方、スイマセン)

ロングこそ狙い目です。

女子は、五島Aが一番の狙い目。
2019年はW40以外は「完走すればエイジ12位以内」です。(まあ、それだけ女子に厳しいコースだってことです)
W40/W45はだいたい14時間切れば範囲内と思っておけばいいかと。(ただし、たまに女子でも優勝者11時間なんてことがあるので油断はできませんが・・・)

五島Aは出られない!って場合は、ランキングポイント狙い。10ポイント超えたら全エイジ30位以内に入りそうです。
・「長良川、セントレア、はつかいち、五島B、佐渡B、伊良湖で4位以内」で一発クリアです。
・もしくはこのうち2つで7位か8位に入れば合計でクリア。
そもそもミドル・ロング人口が少ないので、そんなに難しくないと思います。

 
男子はそうはいきませんね。
2019年五島Aのタイムで見てみます。12位のタイムと1位の120%で比較して厳しい方を赤字にしました。空白のエイジは15時間以内完走で権利GETです。

M40、M45はめっちゃ厳しいですね~。
11時間ちょいって・・・スイム1時間、バイク6時間、ラン4時間+トランジション!
あのアップダウンコースをAv.30km/hで走ってサブ4できる人!凄い!
今M35エイジな人は急いだほうがよさそうです(笑)

ちなみに、男子もポイント2桁あったら全エイジ30位以内に入ってます(2019年実績)。
つまり、「長良川、セントレア、はつかいち、五島、佐渡、伊良湖で4位以内」で一発クリア。ただしそれが厳しいよね(笑)
エイジ10位までに入ればポイントは貰えるので、コツコツ貯めるのもありでしょうが、ミドル5本も6本も出るのはさすがにキツイ。

男子も五島A一発勝負、じゃないでしょうか。

五島・佐渡は、大会後に権利獲得内定者のリストが出ます。
それ以外での権利は、その年の最後の対象大会(例年、9月の伊良湖)が終わると順位が確定するので、そこから30位以内を確認します。
ロングエイジランキング2019最新

カテゴリ:五島トライアスロン攻略記事

権利は取れた!そのあとの手続きを知りたい

権利を取った後の流れをざっと説明します。

1.仮エントリー

年末に権利が確定したら、年明けには仮申込をします。(2020年オランダ、もう始まってます)
JTUエントリー画面
2020年からHISがレースエントリーも取りまとめることになったようです。
だからと言ってオフィシャルツアーを使わないといけないということはないと思いますが、2019年12月現在はそのへんが明らかではないです。

この時点では確定ではないので行けるかどうかわからない人も申し込んでおくと良いでしょう。仮申し込みした人に、その後の案内が来ると思ってください。

パスポートがない人は申請しておきます。

2.本エントリー

レース4ヶ月前位に本申し込みの案内がきますので、レースのエントリーをします。
案内内容は、以下のようなものです。
・公式サイトのリンク
・本エントリーサイトへのリンク
・本エントリーの締切日
・公式ツアー申し込みサイトへのリンク、締切日
・公式ユニフォームの申し込みサイトへのリンク
・海外旅行保険の案内
・渡航準備の案内

3.宿とフライト手配

公式ツアーを利用、もしくは個人で手配します。
公式ツアーのホテルはギリギリまで確定しないので、同じホテルを個人手配で取るのは難しいと思います。

4.ユニフォーム購入

公式のユニフォームを購入する必要があります。過去出ていても2~3年に1度メーカーを変えているようなのでメーカーが変わるとそれはもう使えません。

5.レース詳細確認

レース3週間ほど前にアスリートガイド(選手案内)が送られてきます。英語ですが、PDFからコピーしてGoogle翻訳先生にお願いすれば大体は理解できます。
他にも、以下のような案内があります。
・ITUのルール確認
・バイク輸送についての注意事項
・海外旅行保険についてJTU公認保険の案内
・たびレジ登録の案内
・ビザ取得の案内

6.荷物の準備

バイクは現地まで持参します。使用する航空会社に乗せられるバイクケースの大きさが異なりますので確認をして用意をしておきます。
また海外の空港はバイクケースの扱いが非常に荒いのでバイクの梱包は相当厳重にやる必要があります。その準備もしておきまししょう。

7.集合して出発

公式ツアーなら集合の空港で、個人手配なら選手団ミーティングで、JTUの担当の皆さんと合流することになります。




大体いくらぐらいかかるのか知りたい

エントリー代がだいたい5万円

オランダは425ユーロと大会サイトにありましたが、HISエントリーには調整中とあるので多分マージン乗せて6万弱かな。

交通費/ホテル代

もちろんどの国でやるかによって旅費は大きく変わります。公式ツアーは割高ですが単独で初めて参加するなら利用する方が安心です。
2017年ペンティクトンは298000円でした。フライト、ホテル、空港からホテルへのバイク移動費、が含まれます。
成田か関空への移動、バイク持ち込み手数料、は別途です。別に数万は見ておくべきでしょう。

公式ウェア代

JPNロゴと名前の入ったユニフォーム代です。2017年はHUUB製で38000円でした。
それ以外(ジャージ、Tシャツ、ポロシャツなど)は購入しなくても構いませんが、前日に選手団集合写真を撮るときにジャパンウェアを着ている人がほとんどなので一着は買っておいた方がいいでしょう。
もちろん良い思い出になります。

向こうでの飲食代やお土産代

ここはいくらでも調整できると思います。
むしろ向こうでの食事が合わないリスクを回避するために、ほとんど持っていく方もいます。

その他

まず間違いなく帰国してから写真データを買っちゃいますね!(笑)全体写真や個人写真全部セットで1万円くらい。

自治体からお金が出ることがあるかもって聞いたんだけど

日本代表として国際大会に出るとなると、支援金を出してくれる自治体もあります。
ただしそんな制度がないと言うところもあるので、あまり期待はしないで調べてみて下さい。
お住まいの地域の自治体のスポーツ振興課などに連絡を取り、国際大会に出るのだが支援金制度は無いかと聞いてみるといいと思います。(あんまりWebサイトなどには出てません)

ちなみに私は大阪府堺市在住ですが、堺市は70,000円の支援が出ました。

仕事休まなきゃいけないから大体のスケジュールが知りたい

レース前後のスケジュールはこんな感じです。

レース3日前・・・現地着、バイク組立
レース2日前・・・エントリー、コース下見
レース前日・・・・ブリーフィング、カーボパーティ
レース当日
レース翌日・・・現地出発

どのエリアかによって移動時間が異なりますので、アジアなら6日、ヨーロッパや米国なら1週間と言うところです。




どうせなら好きな地域や国に行きたい

先の予定はITUサイトのニュースページで得られます。
チェックしておいてはいかがでしょうか。

ちなみにここ前後数年の予定は以下の通りです。
2017年ペンティクトン(カナダ)
2018年Fyn(デンマーク)
2019年ポンテベドラ(スペイン)
2020年アルメレ(オランダ) ←2019年権利取得者
2021年タウンズビル(オーストラリア) ←2020年権利取得者
2022年イビサ島(スペイン) ←2021年権利取得者

仲間もいないし心配、、、

Facebookで世界選手権用のグループがあります。参加して事前にコミニケーションをとってはいかがでしょうか。
なおこのグループではレース前後JTユーのスタッフからの連絡もありますので、参加される方は登録必須です。

また、TwitterなどSNSで呼びかけると仲間が見つかるかもしれません。

せっかく出るなら日の丸フィニッシュやりたい!

私は2017年のカナダ世界選手権に出たとき、日の丸に寄せ書きをもらい、それを背負ってフィニッシュしました。

一生の宝物です。

ただこれ、家族や仲間と行くならばフィニッシュ直前で渡してもらえば良いのですが、1人で行くとそうはいきません。
私は1人で行ったのでランポーチに入れておいて30キロ持って走りました(笑)

一生に1度と思い、たくさんの方に支援して頂いて行きました。
忘れられない感動を得られました。
また行きたいなぁ、、、、。貯金しよう!

なお、レース記はブログに書いていますので、そちらもご参考下さい。

本当に本当に一生の思い出になります!
権利獲得も出場費用のハードルも高いですが、日本代表で世界選手権に行く、、、大人になってから始めたスポーツでそんなことありえるのトライアスロン位じゃないですか?

ぜひこの感動を味わってほしいです。

以上、トライアスロンで日本代表として世界選手権に行く方法まとめ、でした。

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