ロードバイクを送る方法【輸送ケースの比較】

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ロードバイクやTTバイクの輸送方法について、今回はケースについてご説明します。

送り方についての記事もあるのでまずそちらからご覧下さい。

 



ロードバイク輸送ケースの種類

ロードバイクを送るためのケースはざっと分けて4種類、ソフトケース、ハードケース、プラスチック/強化ダンボールタイプ、段ボール、です。
いわゆる輪行袋は入りません。運送屋さんに預けられる強度ではないですね。

ソフトケース

布製・革製などのケース。輪行袋とは違い底やサイドが強化されていて、内部に自転車を固定できるバンドなどがついている。
シーコン、イーボックなど

 

ハードケース

内側にクッション性のあるウレタンやスポンジなどが貼られたアルミや樹脂性のハードケース。
TNI、オーストリッチなど。

【OSTRICH】(オーストリッチ)ハードケース ロイヤルブルー(自転車)1000000202472

プラスチック/強化ダンボールケース

プラスチックダンボール(以下プラダン)や2重3重の強化段ボールで作られた箱。中には緩衝剤や固定バンドなどはなく利用者が自転車を充分にカバーして入れることを想定している。
キュービクル、プレミアなど。

Premier (プレミア) パネルガードバイクケース (ローラー付) 5002006

段ボール:

自転車メーカーから自転車販売店にフレーム等を送る際の段ボール。自転車屋に依頼すれば貰える場合がある。
3~4000円の段ボールケース製品もここに分類。BTBなど。


ロードバイク輸送ケースのレビュー

私が実際にバイクを運ぶのに使ったことがあるのは強化段ボールと段ボールのみです。まずはこれを解説していきます。

プラスチック/強化ダンボールケース

私の使っているプラダンタイプです。私は「プレミア パネルガードバイクケース」を使ってます。
幅128、高さ77、奥行き24cm、重量(カタログ値):6.3kg。

一枚ものの大きなパーツ(前-底-後ろ-フタ部分)と、サイド部分になる小さなパーツ2枚から成ります。

強力マジックテープでパーツを張り合わせて箱の形に組みます。

基本的にはただの箱で、バイクを固定する機能はありません。なので、箱の中でバイクが動かないように工夫しなければいけません。
パーツをどこまで外さないといけないかは各メーカーのサイズとバイクのサイズによります。
私の使っているKATANAのSサイズだとこれくらいのサイズ感。

ホイール前後は外します。

別売りの固定用具を使えば上下そのままで、使わなければ上下ひっくり返して入れる形になります。

いずれにしてもハンドル幅(38㎝を使っています)はそのままでは引っかかるので最大まできってフレームと固定。DHバーが突出したままだと入らないのでステムを緩めて下に倒してコンパクトにすれば入ります。現地ではハンドルの角度のみ調節すればいいのでマーキングしていればできるでしょう。

高さは158㎝の私のサドルならそのままいけますが、ほとんどの方はサドルを下げるか、シートポストを抜いて入れることになります。

ペダルはスピードプレイなら外さなくても入りましたが、シマノSPD-SLでは当たります。外してしまった方が苦労しないと思います。

バイク本体、ホイール前後を詰めても、かなり空白があります。ここにウェアやシューズなどを詰めこんで送れば、基本的には身の回り品だけで現地入りできると思います。(実際にはホイールは包んで入れてます)

なお、段ボールで台を作ってしまえば上に荷物を置いてもフレームに負荷がかかりません。フレームを巻いたりもできますし、プチプチ+段ボールはたくさん使います。大会前には集めておきましょう。

軽いしたくさん入るしカバーも付いているし頑丈だし何度も使えてお勧めです。私はやったことはありませんが、国内線で荷物として持っていく場合でも取り外しができるキャスターが付属しているので電車でも運べて、預ける時には外して安定させることができます。とれも使いやすい商品だと思います。

Amazonでも楽天でも取扱いあり。固定用の台も一緒に買うのがお勧めですが、どこも品切れです(T-T)

Premier (プレミア) パネルガードバイクケース (ローラー付) 5002006

 

同じ強化段ボールタイプ製品とのサイズ比較をしておきます。


QBICLE(キュービクル) BIKE POTER スタンダード
材質:プラスチック段ボール
重量:2.8kg
外寸:幅1160×高さ800×奥行305mm

プレミアより高さと奥行きがある分、幅が短くなっています。奥行きが広いと詰めやすいのですが、116㎝はちょっとハンドルを外さないと厳しいかもしれません。


QBICLE(キュービクル) BIKE POTER プロ
材質:プラスチック段ボール
重量:2.2kg
外寸:幅1060×高さ740×奥行230mm

「海外渡航で超過料金にならないサイズ(203)」のPROです。高さと奥行きはプレミアとほぼ一緒ですが、幅が106㎝になってます。
これは相当詰めるのが難しいサイズです。段ボールのところで解説します。

段ボール

では③と同じことが自転車屋でもらう段ボールでできるかやってみます。できれば、高価なバッグを買わずに毎回もらえばタダで済みますし、保管場所が要らないですからね。

メーカーによって全然違うと思いますので一例です。CEEPOの段ボールです。サイズは幅104cm、高さ63cm、奥行き21.5cmでした。

バイクを横に置いてみます。この時点で全然入らないなってのは分かります。

ハンドルは確実に外さないといけません。リアディレイラーも外さないと無理ですね。フロントフォークは抜かないでいけるかな~ギリギリかな~というところ。高さはシートポストも抜いて、フレームによってはチェーンリングが当たるのでクランクも外さないといけませんね。

つまり、これを使ってロードバイクやTTバイクを送るためには、「自転車を組む知識と技術がある」人に限られるということになります。

私はまあこのKATANAを自分で組んだのでできるっちゃーできますが、遠征先では極力やりたくないですね(^^;特にフロントフォーク抜くのは絶対やりたくないです。

なお、これは3辺合計203㎝で作られているケースも同じです。203㎝というのは国際線に超過料金なしで詰めるサイズなのですが、2017年1月現在ANAは自転車については292㎝まで拡大されていますのでANAを利用する分には無理に203㎝サイズを使うことはないでしょう。JALは203㎝を超えるとアジアで1万円、北中南米・ヨーロッパで2万取られます。
国内線については230㎝やそれ以上であっても超過料金はかかりません。ただし小型機はそもそも乗らない可能性があります。

これはTTバイク用の箱ですが、ロードバイク用でもほぼ変わりませんでした。ただ、クロスバイク完成車やママチャリ用の段ボールであれば、プラダンケースの大きい物と同じかそれ以上の物もあるでしょう。一度お知り合いのバイクショップや近所の自転車屋さんに聞いてみてはいかがでしょうか。

 

ソフトケース

さて、それではソフトケースについてです。「シーコントライアスロン」に限定して解説します。

ここまで、強化段ボールケースや段ボールの梱包について読んで、「作業的にハードルが高い」と思われた方もいるのではないでしょうか。ペダルを外す、ハンドルを回す、など。
遠征をする限り、ある程度まではバイクメンテができた方がいいと思っているので、こんなシリーズを書いているのですが(女子でもできるバイクメンテシリーズ)、とは言ってもどうしても時間や手間をかけたくないという人もいると思います。

そんな方は「シーコントライアスロン」一択かもしれません。
私は使ったことはないので、内部構造や梱包についてはこちらをご覧ください。お友達のぴよぴよさんのブログです。とても丁寧に解説してあります。
シーコンにバイクを入れてみた : 思い立ったが吉日

ホイール以外なにも外さず、ハンドルやDTバーもほぼその形のまま入れることができ、慣れたら10分もあれば梱包できると思います。

ただし!シーコンの利用は国内に限ることを強くお勧めします。海外遠征にはお使いにならない方がいい。

国内の運送会社や飛行機は取扱いが丁寧で、まず横にしたり縦にしたりということはないでしょう。でも国際線の荷物の取り扱いはそれはそれは乱暴で、横にする、投げる、は当たり前と聞きます。

これ見て下さい。ベルトコンベア上はもちろん横倒し、右の兄ちゃんの後ろのシーコンはキャスターが上です。上下ひっくり返されています。キャスターが下だと安定しないので当然こうなります。

段ボールケースで持ち込む場合であっても内部を相当に保護して動かないようにすべきですが、シーコンについては内部をミイラ状態にしていてもホイールが守れるかどうか・・・。

 

シーコンのメリットは大きいのですが、私がお勧めするのはプレミアのパネルガードです。やはりソフトケースは何かと不安ですし、輸送中の破損トラブルも多く聞きます。
もちろんプラダンケースであっても十分な梱包は必要です。

次回は、プラダンケースにバイクを詰める際のテクニックや荷物がどれだけ入るのかなどをご説明したいと思います。

 

過去のバイクメンテ記事もあわせてどうぞ!

バイクメンテ解説シリーズ

1-1.ブレーキ編:ブレーキの仕組みをみてみよう
1-2.ブレーキ編:よくあるブレーキのトラブルと対処方法
1-3.ブレーキ編:ブレーキシューを交換してみよう
1-4.ブレーキ編:ブレーキの調整方法を知っておこう
1-5.ブレーキ編:ブレーキワイヤーの交換に挑戦しよう

2-1.変速編:ディレイラーの仕組みをみてみよう
フロントディレイラー編
リアディレイラー編
2-2.変速編:よくあるディレイラーのトラブルと対処方法
2-3.変速編:ディレイラーの掃除と注油
2-4.変速編:ディレイラーの調整方法を知っておこう
リアディレイラー編
フロントディレイラー編
2-5.変速編:シフトワイヤーの交換に挑戦しよう(準備中)

3-1.スプロケットを取り外して取り付けてみよう
3-2.チェーンを交換してみよう(準備中)
3-3.CO2ボンベの使い方を覚えておこう(準備中)
3-4.ペダルの取り外し・取り付けをしてみよう
3-5.クランクの脱着と掃除の仕方を知っておこう
番外)知っておきたいクランクの基本キーワード

4-1.バイク輸送の方法いろいろとその比較
4-2.バイク輸送のケースの比較
4-3.バイクをバラして箱に詰めてみよう

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