スイムのトレーニング強度の算出方法【1000mを計らなくてもできる】

トレーニング研究

こんにちは、るみおかんです。
(@rumikotubuyaki)

スイムのトレーニング強度ってどうやって決めてますか?

ランやバイクは心拍やペースやパワーなどを確認しながらトレーニングできますが、スイムはそうもいきません。「しんどさ(主観強度)です」という方も多いのではないでしょうか。

持久系練習ならそれでもいいのでしょうが、技術とスピードを上げていくにはやはりタイムを意識して練習すべき。ランやバイクと同じくゾーントレーニングをすることが効果的です。

今回は、スイムのトレーニング強度(トレーニングゾーン)の設定についてご紹介します。


目次
1.スイムのトレーニング強度の決め方
2.スイムのLTペースの求め方
3.400mと200mでの測定方法
4.スイムのスピードゾーン設定
5.スピードゾーンを利用した練習メニュー例
6.スイムのトレーニング強度まとめ

スイムのトレーニング強度の決め方

スイムでは、以下のようにトレーニング強度を定めていることが多いようです。

  • A1 :ウォーミングアップ
  • EN1:基礎持久力
  • EN2:筋持久力、LT
  • EN3:負荷持久力
  • AN1:耐乳酸
  • AN2:スピード練習

大人から始めた人には馴染みがなく、ランやバイクのゾーンの分け方と違って分かりにくいですよね。それに、トライアスロンだけなら短距離のレースはないから練習メニューも違う。

そこで、「400m以上のレースに向く」というトライアスロンに適した強度設定の方法をご紹介します。
CSS(クリティカルスイムスピード)という指標です。

CSSは長距離レースに最適化した強度で、いわゆるLTペースを基にしたゾーン設定です。
ランもバイクもLT・FTPベースでトレーニングしている方なら馴染みやすいのではないでしょうか。

2.スイムのLTペースの求め方

トライアスリートトレーニングバイブルやTrainingPeaksのヘルプなどでは、スイムのLTペースを求めるのは「1000mのタイムトライアルを行い平均ペースで設定する」としています。

しかし、、、スイムの1000mタイムトライアルって、できますか・・・?(^^;

少なくとも私はできる環境がないです。
レーン単独で泳げることがまずありませんし、20周を間違えずに数えていられる自信がありません。数えていられたらタイムトライアルじゃないんじゃ・・・?とも思えます。

3.400mと200mでの測定方法

そこで、CSSテストです。
400mと200mのタイムを計ってその値からCSSペース(≒LTペース)を算出するという方法です。

400mなら、まだできそうじゃないですか?タイムトライアルで最後無酸素状態でもなんとか数えていられる気がしますw

【CSSテストの方法】

  • ウォーミングアップ600m(ドリルやキック含む)
  • 100m×4本(400m平均ペースで、レスト20秒)
  • 400mタイムトライアル
  • 5~8分間休憩(ストレッチ)やイージー
  • 200mタイムトライアル
  • ダウン

計測した400mと200mのタイムを、CSS計算機サイトで入力し、CSSペースを算出します。

英語が苦手な方は、日本語翻訳表示して操作するといいですよ。


翻訳表示したので日本語がおかしいですが、上に200mのタイム、下に400のタイムを入れます。

「CSSを計算する」ボタンを押すと、その下にCSSペースが計算されて表示されます。
画像だと、1’35/100mがCSSペースということです。


4.スイムのスピードゾーン設定

CSSペースが出たら、そのままトレーニングゾーンも計算してしまいましょう。
「スイムスピードトレーニングゾーンの計算」を押します。

ゾーン1~5まで計算されます。

翻訳表示だとなんとも間抜けな感じですが、なんとなく分かりますねw

5.スピードゾーンを利用した練習メニュー例

では、このゾーンを使った練習メニューの例をご紹介します。いずれもメイン練習だけです。アップとダウンを別にやってください。

スピード系の日

  • 200mをZ3ペースで3本(10秒レスト)
  • 100mをZ4ペースで4本(10秒レスト)
  • 50mをZ5ペースで6本(15秒レスト)
  • セット間レスト30秒~1分

スピード持久力(LT練習)系の日

  • 100mをZ2ペースで1本(10秒レスト)
  • 100mをZ3ペースで1本(10秒レスト)
  • 100mをZ4ペースで1本(10秒レスト)
  • 100mをZ5ペースで1本(10秒レスト)
  • 100mをZ2ペースで1本(10秒レスト)
  • 上記を2~3セット

このようなメニューであれば、プールに置いてある時計を見ながら実行可能ではないでしょうか。

普段あまりタイムやペースを測って練習していないという方は取り入れてみてください。


6.スイムのトレーニング強度まとめ

  • 400mと200mのタイムからLTペースが求められる
  • スイムでもゾーン設定して効果的なトレーニングをしよう

400メートルぐらいであればなんとかすいている時間にできるのではないでしょうか?
1000mTTとなるとやる3日前くらいから憂鬱ですが(FTPテストと同じく)、400mテストだとそうでもありませんでした。

次回プールに行ったらやってみてください!

なお、CSSではテンポトレーナーの利用を推奨しています。
こちらのCSS計算サイトでは、テンポトレーナーの設定値まで提案してくれますよ。

テンポトレーナーについてはこちら。

関連記事:
成果を出すためのトレーニング強度(ゾーン設定編)
スイムでTSS(トレーニング・ストレス・スコア)を計算する方法



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