ロードバイクのブレーキワイヤーの交換方法

バイクメンテナンス

自分でバイクメンテできるようになりましょう!をテーマに書いておりますバイクメンテシリーズ、ブレーキ編の最後です。

できればここまで全部読んでから読み進めてください。

1-1.ブレーキ編:ブレーキの仕組みをみてみよう
1-2.ブレーキ編:よくあるブレーキのトラブルと対処方法
1-3.ブレーキ編:ブレーキシューを交換してみよう
1-4.ブレーキ編:ブレーキの調整の仕方

で、そもそもブレーキワイヤーの交換をできる必要があるのか、ですが、別にないと思います。
そんなに頻繁にやることでもないし、お付き合いしているショップさんに数千円払ってやってもらった方が確実。

でも、やり方は知っておいて損はないし、少なくとも「どこをどう通ってるのか」は見ておいた方がいいです。遠征先で何が起こるか分かりませんから(^^;

ワイヤーには
・インナーワイヤー
・アウターワイヤー
があります。

・張ってブレーキをかける動作をしてくれるのがインナーワイヤー
・そのインナーワイヤーの動きを妨げないようにカバーして守っているのがアウターワイヤー
です。

では順を追って書いていきます(^^)


バーテープを外す

バーテープをすべて外します。アウターワイヤーを仮止めしているビニールテープも切って外しておきます。

前後どちらからやってもいいのですが、今回は後ろブレーキからやりますね。

ワイヤーを切って外す

まずインナーワイヤーを切ります。ワイヤーカッター(最後に紹介)で調整ボルトと固定ボルトの間を切り

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丁寧に抜いていきます。

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このとき、どこをどう通っているのか、ちゃーんと確認しておきましょう。分からなくなったときのために写真を取っておいてもいいですね。

調整ボルトの先には短いアウターワイヤーがついていてそこを通っていて、

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フレームの下を沿って、ハンドルに向かっています。フレームの中にワイヤーを通せるようになっているものもありますよ。

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ハンドル側にはもう少し長いアウターワイヤーがあって、逆の先端はブラケットの手元に差さっていますね。

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これ、めくれます。

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びろーん、と。この部分にアウターワイヤーの先が入っています。

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ではその先はどうなってるか。逆から見てみます。

普通に握っただけではガバっと開いてくれないのですが、シフトレバーを中に押し込んで、、、

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ブレーキレバーを握れば、大きく開いてくれます。ここで止まってくれるので作業しやすいです。

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インナーワイヤーの先端は、この部分で留まっています。

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指でつまんで引っ張るか、反対側から押して出します。

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丁寧に抜いていきましょう。

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差し込まれていたアウターワイヤーも抜いておきます。

 

新しいアウターワイヤーを適した長さに切る

後ろブレーキに使われていたアウターワイヤーは長短2本。

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新品のアウターワイヤーを、外したこの古いアウターワイヤーと同じ長さに切ります。

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長さを変える必要があるのは、ハンドルを変えた時、ハンドルを前に伸ばした時、くらいでしょうか。トライアスリートは輸送もあってちょっとコツがいるので、これはちゃんとショップなりトライアスリートの先輩に相談した方がいいですね。

 

外したワイヤーより1mmくらい長いところで、ワイヤーカッターで切ります。

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丁寧に切っても切り口はこうなってしまいます。

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ワイヤーカッターの先の部分を使って荒い部分をもう少し切ったり丸めたり。潰れてしまった断面はキリで開けて綺麗な円を取り戻します。

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最後にヤスリをかけて表面を平らにしたら出来上がり。外したインナーワイヤーを通してみて、滑らかにひっかかりなく通るか確認しておきます。ひっかかりがあるようなら滑らかになるまで根気よく続けましょう。

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新しいワイヤーを通していく

では、新しいワイヤーを通しましょう。長い方のブレーキインナーワイヤーを取り出し、ブラケットの中の穴に挿していきます。

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どこか分からないからと強くツンツンしないで下さい(笑)折れます(笑)内側のちょっと上。スッと通る穴があります。

ここに出ますよ。

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出たらさっき切ったアウターワイヤーを通していきます。

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アウターワイヤーはブラケットの根元にぷすっと。明らかに入る手応えがあると思います。

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先端がちゃんと収まっているのを確認して、

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では、さっき外した通りに通していきますよ。フレームの下を通って、

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さっき切った短い方のアウターワイヤーに通してから

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ブレーキの調整ボルトを通って固定ボルトへ。
固定ボルトの通す部分はここです。ワイヤーの太さくらいの穴があるはず。

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ここを通さないとワイヤーが傷んでしまいます。

前回、ブレーキの調整の仕方で説明したのを参考にワイヤーを固定します。

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新品のインナーワイヤーは最初にぐっと伸ばして初期伸びを取っておく必要があります。ブレーキレバーをぐーーーーっと握って(3回くらい)、再度固定し直します。

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シューの間隔を調整して(前回参照)、

インナーキャップを付けて、ワイヤーカッターの挟む部分で3箇所くらいギュッと挟んで潰しておきます。

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では、続けて前ブレーキもやりましょう。手順は一緒です。

ワイヤー切って抜いて、

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後ろよりシンプルですが、シフトワイヤーがあるんでどっちが内とか外とかちゃんと確認しときましょう。なお、シフトワイヤーの位置はコンポーネントのバージョンによって違ったりします。この写真と一緒じゃなくても大丈夫です。

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ブラケットをガバッと開けて、ワイヤーを抜きます。

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アウターはこれくらいの長さのが1本だけ。同じ長さに切って綺麗にします。

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新しいインナーワイヤーを通して、

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アウターワイヤーに通し、

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前ブレーキの調整ボルトを通して、最後固定ボルトへ。

後ろと同じように固定してから初期伸びを取り、調整して終わりです。
バーテープを巻き直して完了です!おめでとうございます!!(笑)

慣れたら前後で30分もかからないと思いますが、最初は一日仕事を覚悟して下さい(笑)

 

まあ、やらなくてもいいんですよ。でもこのページをスマホで見ながら、同じ場所を自分のバイクで確認しましょう。触れそうなところは触ってみましょう。それだけで、少しずつ怖さが薄れてくるはず。そういうことの積み重ねです。

 

今回使ったもの)

アーレンキー:

ワイヤーカッター(ケーブルカッター):インナーもワイヤーもこれで切れます。

ブレーキワイヤー:インナー・アウターのセット、インナーだけ、アウターだけ、1本だけ、いろんな買い方ができます。アウターはいろんな色のが売られてますし(シマノではない)、フレームと合わせたり挿し色にしても楽しいですね。

インナーキャップ:ワイヤー買えばついてるんですけど、こんな色付きのやつもあるのです(^^)かわい~!

その他:キリ、ヤスリ
自転車用品じゃなくて全然OKです。私もわざわざは買ってなくて、旦那の工具箱から借りて使ってます。

 

以上、ブレーキ編でした!

全部読みながらバイクを眺めれば、すこ~しブレーキが愛しくなってきますよ(笑)命を守ってくれるものなので、マメにケアしてあげましょう。
初めて調整や交換に挑戦した人は、念のため詳しい人に一回見てもらってくださいね!



【バイクメンテ解説シリーズ】
1-1.ブレーキ編:ブレーキの仕組みをみてみよう
1-2.ブレーキ編:よくあるブレーキのトラブルと対処方法
1-3.ブレーキ編:ブレーキシューを交換してみよう
1-4.ブレーキ編:ブレーキの調整方法を知っておこう
1-5.ブレーキ編:ブレーキワイヤーの交換に挑戦しよう
2-1①.変速編:ディレイラーの仕組みフロントディレイラー編
2-1②.変速編:ディレイラーの仕組みリアディレイラー編
2-2.変速編:よくあるディレイラーのトラブルと対処方法
2-3.変速編:ディレイラーの掃除と注油
2-4①.変速編:ディレイラーの調整リアディレイラー編
2-4②.変速編:ディレイラーの調整フロントディレイラー編
2-5.変速編:シフトワイヤーの交換に挑戦しよう
3-1.スプロケットを取り外して取り付けてみよう
3-2.チェーンを交換してみよう(準備中)
3-3.CO2ボンベの使い方を覚えておこう(準備中)
3-4.ペダルの取り外し・取り付けをしてみよう
3-5.クランクの脱着と掃除の仕方を知っておこう
番外)知っておきたいクランクの基本キーワード
4-1.バイク輸送の方法いろいろとその比較
4-2.バイク輸送のケースの比較
4-3.バイクをバラして箱に詰めてみよう

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