フロントディレイラーの調整方法【画像で解説】

バイクメンテナンス

フロントディレイラーの調整方法を解説します。

リアディレイラーより仕組みは単純ですが、ちゃんと理解して間違いなくやらないと簡単にトラブルが起こるので、なんとなくでやらないようにしたい作業です。
力のない女子にはちょっとやりにくい作業もあるのですが、できるとできないでは安心感が違うので是非挑戦してみて下さい。

フロントディレイラーの構造と動き、を読んでない場合は先にそっちを読んで下さい。

この順に書いていきます。

1.上がらない・落ちない、はまず張りの調整をしてみましょう
2.それでも直らなければワイヤー固定しなおし
3.よくチェーンが落ちる、音鳴りがする、はガイドの位置を調整しましょう

リアディレイラーとフロントディレイラー、同時にごっそり調整する場合は、先にリアディレイラーをやった方がいいと思います。フロントディレイラーの調整は、アウタートップとインナーローの時のチェーンの場所が関わってくるので、トップとローにならないとできないですしね。

なお、フロントディレイラー自体はショップで適切な位置に取り付けられているものとします。



フロントディレイラーの調整(1)ワイヤーの張りの調整

シフトワイヤーを張る・緩める、ことによりフロントディレイラーが左右に動いてチェーンの場所を変えます。

・アウターに上がりにくくなった、上がらなくなった、は「ワイヤーの張りが足らない」のが原因、

・インナーに落ちにくくなった、落ちなくなった、は「ワイヤーを張り過ぎ」なのが原因です。

(普通に走っててワイヤーが元より張るわけはないので、後者は考えにくく、別の原因の場合もあります。)

フロントディレイラーにもリアと同様アジャスターがあるので、まずはこれを使って張りを調整してみましょう。

dsc_0038

左に回せばワイヤーが張ります。すこーーーしずつ。回してはクランクを回して変速できるか確認します。

張り過ぎると今度はインナーに落ちなくなりますし、アウター×ロー側ギアで接触しやすくなります。張り過ぎたら右に回してワイヤーを緩めます。

上がる落ちるが両方できればOKです。非常にシンプルですが、微妙な調整なので慎重にやってくださいね。



フロントディレイラーの調整(2)ワイヤーの再固定

リアと同じで、アジャスターだけでは調整しきれない場合もあります。調整前がかなり緩んだ状態で張ろうとするとアジャスタが出きってしまう場合や、ワイヤー固定が緩くなってしまっている場合、ワイヤーが傷んでほつれかけている場合など。ワイヤー交換も視野に入れて、ワイヤーの固定し直しをしてみましょう。

また、私が経験したトラブルで、シフトレバーが中途半端な位置に入り込んで止まってしまい、張った状態から戻らなくなることがありました(バイク輸送時に他の荷物で押されたのが原因)。この場合も一度ワイヤーを解放して固定しなおすことで直りました。

フロントをインナーにして、ワイヤー固定ボルトを緩め、ワイヤーを外します。抜く必要はありません。

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アジャスターを右に回してワイヤーが一番緩まる状態にしておきます。

ワイヤーを外すと、フロントディレイラーは全く引っ張られていない状態になります。この状態でワイヤーをピンと張って固定すれば、シフトレバーで張りをかけた時にちゃんとアウター側にガイドが動くわけですが、

この「ピンと張って固定する」が握力が弱い女子にはちょっとしんどい作業なのです。少なくとも私は苦手^^;

ペンチで掴んで引っ張るとどうしてもワイヤーが傷みますので指で掴んだ方がいいと思います。片手で指で引っ張った状態で、もう一方の手でボルトを締めます。

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指で引っ張ったくらいではかなり緩い状態で止まってしまう場合があります。その場合は、ディレイラーを少し動かした状態にして、固定すれば、

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指を離してディレイラーを元の形に戻すと、緩まず適度に張った状態で止まります。

ワイヤーを指でぎゅーっと引っ張った状態を維持するより、ディレイラーを軽く動かした方が幾分か楽にできます。ただし動かし過ぎると今度は張り過ぎになってしまうので、何度かやって押す力を調整してみて下さい。

必要に応じてアジャスターを回して張りを微調整します。

 

ワイヤーの張り調整は以上です。

ここまでで不具合が直ればいいのですが、ずっと乗っていて軽い衝撃の積み重ねなどでディレイラー自体の形が変わってしまっていると、ワイヤー調整だけでは直りません。動く幅の調整が必要です。


フロントディレイラーの調整(3)ガイドの位置を調整

まずは仕組みの理解です。

ワイヤーが適切な張りで固定されていたとしても、ディレイラーのガイドの位置が悪ければ、チェーンの横移動がうまくいきません。

ガイドが左すぎると、インナーに変速した時にチェーンがインナーのギアに乗らず内側に落ちてしまいます。

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また、インナーでリアがトップ側に近い時にガイドとチェーンが接触してしまいます。(ただし、インナー×トップは音が鳴っても仕方ない使い方)また、アウターに変速しようとしてもチェーンを十分に右に移動させられず上がりにくくなります。

そして、ガイドが右すぎると、アウターに変速しようとレバーを押し込んだ時にアウターギアを超えてしまい外側にチェーンが落ちてしまいます。

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また、アウター×ローの時、チェーンが擦って音が鳴ってしまいます。

 

では、フロントディレイラーのガイドの位置を適切な位置に調整してみましょう。

ではやってみます。この順番です。
(1)ワイヤーを外してインナーの内側の位置を調整
(2)ワイヤーを固定
(3)アウターに上げてアウターの外側の位置を調整
(4)ワイヤーの張り調整

位置を調整するネジはこれです。

dsc_0044

 

(1)ワイヤーを外してインナーの内側の位置を調整

インナーローにして、フロントディレイラーのワイヤー固定ボルトを緩めます。ワイヤーを抜く必要はありません。

ガイドの左側のプレートと、チェーンの隙間が0-0.5mmになるようにします。

fdshimano

ネジを右に回せばガイドも右(外側)に、左に回せば左(内側)に動きます。

インナーローを使うことがある方は(ええ私もですが何かw)、インナーローが擦ると重くなるわけだから嫌だ!とここを必要以上に開けてしまう(左に寄せすぎてしまう)のですが、そうすると簡単にチェーンが落ちるようになってしまいます。少し動かしてはクランクをゆーっくり回してチェーンとガイドが擦れる音を聞きながら、音が消えるギリギリのところに合わせましょう。
(そもそもインナーローは鳴るもの、と言う人もいます。)

(2)ワイヤーを固定

インナー側を合わせたら、ワイヤーを固定します。前述のやり方でワイヤーを固定して下さい。

(3)アウターに上げてアウターの外側の位置を調整

アウタートップにします。

ガイドの右側のプレートと、チェーンの隙間が0-0.5mmになるようにします。

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ネジを右に回せばガイドは左(内側)に、左に回せば右(外側)に動きます。ロー側と逆です。

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(4)ワイヤーの張り調整

ワイヤーの張りを調整して終了です。



出先でも直せるようにこれからはツール缶にミニドライバーを入れておきたいですね~。

リアディレイラーの調整よりは簡単ですが、微妙な調整なので、おおざっぱだと自覚がある方はショップに頼んだほうがいいかも。
ショップによりますが、ディレイラー調整の作業工賃は1000-2000円くらいではないでしょうか。自分でやってチェーン落ちしまくるようになるよりは、プロに頼んでもいいと思います。

できそうな気がする!と思ったら是非触ってみて下さいね!
くれぐれも、ギアも適当でネジぐるぐる、なんてやらないこと!しっかり仕組みを理解して、正しい手順どおりにやれば失敗しません。

シフトワイヤー交換作業はしばらくやりそうにないので、次回はスプロケ交換にします。



【バイクメンテ解説シリーズ】
1-1.ブレーキ編:ブレーキの仕組みをみてみよう
1-2.ブレーキ編:よくあるブレーキのトラブルと対処方法
1-3.ブレーキ編:ブレーキシューを交換してみよう
1-4.ブレーキ編:ブレーキの調整方法を知っておこう
1-5.ブレーキ編:ブレーキワイヤーの交換に挑戦しよう
2-1①.変速編:ディレイラーの仕組みフロントディレイラー編
2-1②.変速編:ディレイラーの仕組みリアディレイラー編
2-2.変速編:よくあるディレイラーのトラブルと対処方法
2-3.変速編:ディレイラーの掃除と注油
2-4①.変速編:ディレイラーの調整リアディレイラー編
2-4②.変速編:ディレイラーの調整フロントディレイラー編
2-5.変速編:シフトワイヤーの交換に挑戦しよう
3-1.スプロケットを取り外して取り付けてみよう
3-2.チェーンを交換してみよう(準備中)
3-3.CO2ボンベの使い方を覚えておこう(準備中)
3-4.ペダルの取り外し・取り付けをしてみよう
3-5.クランクの脱着と掃除の仕方を知っておこう
番外)知っておきたいクランクの基本キーワード
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